コダックのレンズは、コントラストがあり立体的な描写をする。いろいろ撮って感じたのは、コダックのレンズが好きなことだ。とはいえ、コダックはスペックの割り切りが激しい。
コダックの高級レンズは、高性能だけど古くてもすごく高価で、遊びで買うには躊躇する。でも安いレンズは二束三文だ。だから安い中から「光る玉」を見つけたい。
コダック スナップキッズ スーパーピカキレ
KODAK EKTANAR 30mm f10
今回のテーマはコダックの高画質「使い切りカメラ」である。
使い切りカメラは種類が多く、ネットで調べてもわからないことが多い。
コダック スナップキッズ ビューティ、KODAK MAX HQも同じレンズのようだ。
コダックの高画質使い切りカメラは2000年前後に発売されている。特徴はコンパクトカメラ(KODAK KB?)共用の2群2枚、プラスチック非球面レンズだ。
レンズ銘はEKTANAR。
コダックの高品質レンズは順にEKTAR EKTANAR EKTANONの銘になっていたので、2番グレードのハイクオリティレンズである。パッケージにも高品質な2枚レンズをアピールしている。
ところがこの図、いわゆる色消しレンズの説明図で写真用には見えない。実際のところはどうなのだろうか。レンズ構成はパッケージの図とは似ても似つかぬ構成である。このパッケージデザインは全くいい加減でひどいものだ。
向かい合った曲率の大きなメニスカスレンズで、前玉は凸、後玉はわずかに凹レンズ。じっさいには複雑な非球面レンズであり、私の図もいい加減である。
フィルム面は湾曲していて、中央と左右で1.5mmほどの差がある。
前後レンズの間に絞りとスペーサーが入っている。もともと絞りf10なのでそのままつかう。鏡胴を3Dプリントで新しく製作、ヘリコイドアダプターを介してEマウント化、ソニーのデジカメ用に改造する。
M42ヘリコイドアダプター(厚さ10-15.5mm + Eマウントアダプター)を介することで、最短20㎝まで寄ることができる。広角は寄れなくちゃ楽しめない。
さあ、高性能「写ルンです」(誤←正・スナップキッズ)、撮影してみよう!
もともとのフィルム面は湾曲しているが、デジタルセンサーは平面である。その差によって、糸巻き歪曲がでるのは仕方がない。「写ルンです」の仲間では歪曲が軽いほうだ。
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さすが高画質をうたうだけあって、(2群2枚なのに)そこそこちゃんと写るレンズです。f10と暗いレンズですが、デジカメではピーキングがちゃんと出るキレがあり、フォーカスを合わせるのに苦労はしません。