素晴らしいニコン ブランドの光に対する影、黒歴史なミラーレスカメラ、ニコン1である。その1インチセンサーは、16mmシネフィルムとほぼ同じ大きさであり、オールドシネレンズ遊びには最適そうに見える。ところがニコン1はオールドレンズを使いたいユーザーには厳しく、純正レンズ以外ではフォーカスアシスト、露出計などをあえて動かないようにしている。ニコンはレンズ屋であってカメラはそのための手段、純正レンズを買わないのは客ではないので意地悪をしていたのだろう。
オールドレンズを使うには、フォーカスアシストがないと辛い。せめてビューファインダーがあればまだなんとかなるが、モニターだけでレンズのフォーカスは合わせることは難しい。多分そんなこともあって、ビューファインダーのない廉価版、ジャンクなj1を安く買うことができた。
ジャンクなのは壊れた標準レンズが原因。(そのうち直してみようと思う)
オールドレンズをマウントアダプターで付けてみる。ニコン1の(意地悪)仕様で、露出計/自動露出が働かないが、デジカメは結果がすぐわかるのでなんとかなる。
やはり問題はフォーカスだ。1インチフォーマットは小さく、レンズの焦点距離も短くなるのでフォーカスのメリハリがあまり無い。それでも実際にはピンぼけになるので、モニターだけだと辛い。さてどうしようか。
同じ問題は遥か昔、2眼レフの時代にもあり、フォーカス問題はピントルーペを使って解決していた。現在もデジカメ用にモニタールーペが売っているが、大きくてエレガントではない。モニターをルーペで拡大するので、モニター全体の視野角と画質を確保するのは旧来のレンズではある程度の大きさが必要になる。
現代技術の広角高画質ルーペといえば「VRゴーグル」だ。そのレンズは単玉といえハイテクで、画面隅までの画質と歪みをなくすために非球面による多焦点レンズになっている。これを流用して、エレガントなビューファインダーを作ろう。
携帯性はかなり悪いが、散歩のおもちゃとみれば問題ない大きさで、そんなに恥ずかしくない。
使ってみて気に入ったのは見え方。まさにVRゴーグルの没入感。巨大モニターが目の前にある感じ。4隅は少し見にくいのだが、没入感の面白さでフレーミングはあまり気にしない感じ。拡大率が高くて、モニターの粒子が見えてしまうのは残念だが、ピント合わせは格段に楽になった。
テストではCマウントレンズ、COSMICAR12.5mmをつけてみた。f1.4で明るいレンズだけど焦点距離が短いので被写界深度は深い。さらに開放だとフレアがかっていて背面モニターだけだとフォーカスは無理だ。晴天時はモニター自体も見にくく何もできない。
モニター用ビューファインダーを通してみると、モニターの粒子までくっきり見える。フレアーのあるレンズのせいでフォーカスの山が見分けにくいが、ちゃんと合わせられる。モニター映像は迫力があって撮っていて楽しい。これはいいですね。
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