28㎜コンパクトカメラから作る改造レンズ を比較してみる

Comparison 3 lenses ( Konica GENBAKANTOKU 28wb, Fujifilm TIARA and Ricoh R1) by Sony a7.

フイルム時代のコンパクトカメラから改造レンズを作るには、
・マニュアルフォーカスになるから、短い焦点距離のほうが使いやすい
・ミラーレスにつけることをかんがえると、焦点距離50㎜以下だと一眼レフ用に比べてコンパクトになる。
・28㎜になると周辺減光、色かぶりが激しくなって使いにくくなることが多い。
それより短いレンズはレンズ一体型コンパクトカメラでは一般的ではない。
ということで28㎜というのは重要なテーマになる

今回比較するのは以下の3機種

コニカ 現場監督28WB(1994年): 28㎜は2種類あり、後期の5群5枚レンズがEマウント改造に適している。

フジフイルム ティアラ(1997年) 28㎜のレンズは4群4枚両面非球面設計。現代的な設計で写りの良さが売りだった。

http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/ricoh-filmcamera/cameralist/R1.html

リコーR1(1994年)コンパクトで写りが良く人気になり、名機GRのもとになった。
30㎜f3.5 4群4枚のレンズ構成。

他にも写りの良い28㎜コンパクトカメラはある。
でもジャンクで壊れているものでも、値段が高くて手に入っていない。

今回は比較として、写りの良いニッコール28㎜f3.5(1975年:6群6枚)、コンパクトなコニカAR28㎜f3.5(1980年:5群5枚)も撮ってみる





絞りはF6.7~8で遠景と最短撮影距離で比較する。

●KONICA現場監督28WB KONICA28mm  f3.5と8(f8で撮影) Eマウント改造



左下隅と中央部の拡大
中心部はたいへん良い。4隅はかろうじて解像している。軽く色かぶりがある。

最短撮影距離は0.3mに改造。優しい描写で問題ない。

●FUJIFILM TIARA 
 SUPER-EBC FUJINON 28mmf3.5   f8固定 Mマウント改造+ヘリコイドアダプター



中央部は良い 周辺はソニーセンサーとの相性が悪く、ひどい色被り+解像しない。












近距離ならば問題は少ないが、周辺減光はかなりある。

●RICOH R1  RICOH-LENS30mmf3.5 
 f8固定 Mマウント改造+ヘリコイドアダプター



中央部はまあまあ 周辺はこれもソニーセンサーとの相性が悪く、ひどい色被り+解像しない。













近すぎるようで、シャープには写らない。

●KONICA HEXANON AR 28㎜ f3.5 (f8)


ARマウントのフランジバックの短さとあわせて、装着状態でニコンよりも1cm短い。軽くて軽快に使える。写りはさすが一眼レフ用でよく写っており、周辺においてはレベルの違いを感じる。














近距離もシャープに写っているが、周辺減光の少なさは、さすがである。写りだけを考えたらコンパクトカメラのレンズをわざわざ改造する理由はない。

●New NIKKOR 28㎜ f3.5(f8)


さすがニッコール、よく写る。周辺まで安定した描写はすばらしい。仕事に使うならこれだな。


















同じ0.3mでもいまいち寄れない。でも写りのシャープさはすばらしい。

まとめ
・写りの質で言ったら一眼レフ用にかぎる。
・フジフイルム ティアラとリコーR1のレンズは、ソニーセンサーとは相性が悪く、周辺は解像しない
・コニカ現場監督28wbは、周辺まで何とか解像している。中心部は素晴らしく、AR28mmに匹敵している。同じコニカで優しい描写も似ている気がする。このレンズを使うことが増えそうだ。

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