「プロ仕様」のコンパクトカメラ。コニカ現場監督

本格的な広角レンズのついたフイルムコンパクトカメラのレンズは、改造レンズの素材として魅力的だ。でもテレセントリックが悪い(レンズからセンサーまでの角度が急で、デジタルとの相性が悪い)ものが多い。フジフイルムのティアラなど、フイルム時代の評価は高いのに、デジタルに改造すると、周辺描写は良くない。像の流れはそこそこだけど周辺減光と色被りは、後処理できないレベルになる。

そんな28mmコンパクトカメラの中で、現場作業のプロ仕様カメラが気になった。写り優先で、無理にコンパクトにし過ぎていない。これならば、周辺まで描写するかもしれない。




さて現場プロ仕様といえば、フジフイルムとコニカから歴代出ているが、その中で28mmを集めてみた。

これらからEマウント改造するレンズを検討する。
初代 現場監督28は、バックフォーカスが極端に短く、フイルムに触れんばかりで、これでは、eマウント改造はできない。2代目の現場監督28WBはバックフォーカスは十分にありそうだ。最短撮影距離も0.5mということで期待できる。

もうひとつのプロ仕様はフジフイルム ワークレコード28。これも写りの評価の高いカメラだけど、バックフォーカスは微妙。10mmほどで改造は難しそうだ(Eマウントのバックフォーカスは12㎜は欲しいところ)

以上から現場監督28WBのレンズを改造してみよう。構成は5枚5郡。厚い防水保護フィルターが付く。レンズ枚数にフィルターをいれていないのは好印象(キヤノンを除いて普通は数えない)

さて分解してみる。レンズシャッター兼絞りはレンズ構成の中央に入り、フォーカスは前玉回転である。このヘリコイドはオートフォーカスだけど回転角も十分にあり、余裕を見ると最短撮影距離の短縮改造も可能だ。

ヘリコイド ストッパーの金具を改造して回転角を倍近くにした。オートフォーカスのヘリコイドだからスカスカだけど、シリコングリスをつけたら気持ちの良いしっとりとした動きになった。素晴らしい。


絞りも、ちゃんとレンズ構成中央にあるから活用してみよう。動かすギアを改造して、直接操作出来るようなノブをつける。細かい操作はできないので、開放と絞った状態の2パターンに割り切る。2枚絞りはいびつな変な形だから、砥石をつけたらリューターで円形にした。f8とf3.5の2段切り替え。


プラスチックのオートフォーカスカメラは、綺麗な外観にまとめるのが難しい。今回も余っていたジャンクから、円筒のプラスチックでごまかして、フォーカスリングとしてフィルター枠を接着した。完成形からは、ごまかしきれないジャンク感が漂う。
さて改造は終了。写りはどうだろうか…

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