CANON LENS 32㎜ F3.5 オートボーイD5 F SURE SHOT WP-1 A-1 M


The triplet lens from a film compact camera. It projects sharp detail in short range. but it doesn't good in long range.
トリプレットはなぜよく写るのか
 コンパクトカメラのレンズをデジカメに付けて撮っていると、スペック的には最もシンプルな3群3枚のトリプレット レンズの写りがなぜかいい。広角レンズの場合、周辺の像の流れも少ない気がする。3群4枚でもテレフォト気味にして全長を短くすることの多いテッサータイプよりも、シンプルな凸凹凸のトリプレットのほうがデジタルとの相性が良いかもしれない。
 写りの良いトリプレットとして有名なモノはいろいろあるが、近年で広角タイプとしては、ニコンAF600、オリンパスμ初代、キヤノン オートボーイF(あと、チノンとかにあるかもしれない)などがあるとおもう。あとAPSフィルムを使うコンパクトカメラのトリプレットレンズは侮れない。現代の技術(ガラス素材)が入っていて写りのいいものが多い。
 それでこのキヤノン オートボーイD5である。35㎜フイルムをつかう防水カメラだ。


レンズは6群6枚とあるが
http://global.canon/ja/c-museum/product/film169.html
盛りすぎである。フロントに曇り止めのために空間を設けた2枚の保護フィルター、リアにはフイルム室からの保護のための薄い1枚のフィルターがあり、それをレンズとして3群3枚のレンズに足しただけである。

 でも今となっては、3群3枚であることの方が価値がある(私にとっては)。このレンズはデザイン、発売年度から写りの良さで有名なオートボーイFと同じものとおもわれる。ということで中古でも比較的高値のオートボーイFではなく、裏蓋の壊れたジャンクのオートボーイD5を安く手に入れた。
 分解してみると、ごまかしのきかない防水カメラということもあって、実に丁寧に作ってある。さすがキヤノン。抑えるところはしっかりしている。視野の広大なファインダーも魅力的。今まで見た中で一番見やすい。いつか外付けファインダーに改造しよう。

 取り外したレンズはMマウントボディキャップにつける。これをヘリコイドアダプターでソニーa7に付ければ撮影できる。無限遠を調整して接着。フィルターリングもつけてレンズキャップができるようにもする。
絞りは2段絞ってF6.7相当で固定する。トリプレットは像面湾曲があるのでフォーカスが平面に合わない。被写界深度を深くして気にならないようにする。さあ、写りはどうだろうか。



32㎜くらい広角になると、デジタルとの相性が出て周辺が紫に変色し、減光する。でもこれくらいなら「味」だしアプリで修正もできる。遠景はあまりシャープではなく、周辺もボケている。描写も平面的な気がするのは曇天のせいか?

近くになると描写の「抜け」の良さが際立つ。トリプレットの良さが出ている。

近くはいい感じ。今度は天気の良い日に撮ってみよう。
追加

色はきれい。でも遠景はちょっと眠い。

トリプレットで広角32㎜、そこそこ解像しているし、色もきれい。でもどうしても平面的な写りは好きになれない。キヤノンっぽい写りともおもう。

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