IX Nikkor 20-60mm f3.5-5.6 終わってしまったAPSフィルム用のレンズで撮る


一眼レフのミラーボックスのための長いバックフォーカス(レンズとセンサーの空間)は、広角レンズの設計においてかなりの制約になる。だからライカの様に、一眼レフでなく高級な設計ができるレンジファインダーカメラのレンズは、コンパクトでありながら描写も素晴らしい。ただしライカのレンズは、普通でない高価な価格だ。そんな特殊ではなくて、短いバックフォーカスを活かした現代的な設計のレンズはないだろうか、と考えている。
 今回取り上げるIXニッコールは、そんなレンズの一つだ。APSフォーマットのフィルムは天地に小さく、ミラーボックスが小さくなる。IXニッコールはその隙間までバックフォーカスを短くしたデザインだ。結果、レンズがマウントよりも後ろにはみ出して、ニコンFマウントでありながらニコンのカメラでは使えない。

でも、マウントアダプターでミラーレスには装着できる。Gタイプ用のマウントアダプターなら、絞りの操作もなんとかできる。20-60mmで重さ170gの軽量コンパクトは魅力的で撮影が楽しみだ。



フルサイズ用ではないので、20㎜で撮ると4隅は黒く蹴られる。ズームしていくと蹴られは減っていく。

周辺減光はあるが、ちょうど24㎜ぐらいからフルサイズでつかえる。フイルムのAPS-Hのフルサイズ換算が1.25倍だから、ちょうどこのくらいだ。24‐60㎜の広角ズームとなる。







24mmでは4隅のわずかな部分が苦しくなるが、全体として悪くない。コンパクトズームとしては歪みが小さい感じがして、気持ちのいい写りだ。寄れるのも楽しい。
また撮ってみよう。


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