ニコンのAPSフィルムのコンパクトカメラ 小さなカプセルデザインの高品位モデルである。金属カバーの3倍ズームモデルと、低価格のプラスチックカバー2倍ズームモデルがあった。
2倍ズームモデル、S2000の発売は2000年、ミレニアムモデルである。そして2000年はニコンがAPSフィルムのカメラを発表した最後の年でもある。
https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/nuvis_s/
https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/nuvis_s2000/
女性をターゲットにした企画で、デザインはFUJIFILM Tiara ix によく似たカプセル構造。Tiaraみたいにシンプルにまとめきれていないのと、縦吊りを想定した縦横バラバラなデザイン(女性に人気のあったライバルCanon ixyの影響と思われる ) が悪い意味で気になる。小さなカメラだがAPS最小サイズだったTiaraと比べると、ひとまわり大きい。
コンパクトカメラが苦手なニコンらしい、ちょっと詰めの甘いデザインなのだが、それよりもAPSフィルム自体が終焉を迎えていた。これ以降コンパクトカメラはデジタルの時代になっていく。
レンズを改造するにあたって、3倍ズームモデルはレンズ構成変化が大きくて構造が複雑そうだ。あえて2倍ズームのS2000を手に入れた。(APSフィルムが無くなってしまった今、どちらにしろカメラの価値は0に近い)
Nikon Zoom Lens 24-48mm f4.5-8.2
5群5枚のミニマム構成。少ないネット情報から推測すると、写りは良さそうな評判である。
分解してみてみよう。
2群ズームだがズーミングは無段階ではなく多段である。一つのモーターでズームとフォーカスを兼用している。
そのためズームにしてはシンプルだが、それでも単焦点に比べれば構造が複雑であり、改造レンズに必要な「レンズシャッターの開放化」は苦労する。分解して再組立。
問題はありつつ、何とか開放化して組みなおした。暗いレンズなので、絞りは開放のままでいいだろう。
予想していたが、広角にズームするとレンズはバックフォーカスが短くなり、カメラ内部と干渉する。外鏡胴は外し、内側の鏡胴にあるカムを干渉しないところまでカットした。
カットしたカムにはストッパーがないので、ストッパーを兼ねた鏡胴に収める。今回はジャンクパーツと3dプリント品の組み合わせで製作した。M42マウントの中に収めて、ヘリコイド中間リングでフォーカスする。
結果として広角側は犠牲になり、改造レンズは35・43mmくらいの2焦点となった。スペックでは48mmまであるはずだが、撮ってみると望遠端はそこまでない。サバを読んだか。
撮影するのはAPSデジタルなので35mmフルサイズ換算すると52・64mmくらいである。ちなみにフルサイズだとイメージサークルは足りなく、4隅が蹴られる。
操作はレンズ鏡胴を回すとズーミング、中間リングのヘリコイドを回すとフォーカスが基本だが、リニアでもなく連動もしていないので結構むずかしい。操作に時間がかかる。
レンズは約f8相当で暗く、開放で撮影することになる。レンズは小さく、軽量。電動で沈胴する構造だったのでつくりは繊細。改造レンズとしては強度がすこし不安だ。
近所の散歩に持ち歩きする。
ズームレンズにある複雑な動きのカムは伊達ではない。レンズを改造してカムがなくなると、操作は複雑だ。小さく軽量だが軽快とは言えない撮影になった。
・ズーム比を欲張らなかったためか写りはかなり良い。
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