中口径だけどデラックス。日東光学製のリケノン Ricoh 500 deluxe / RIKENON 4.5cm f2.4


RIKENON 4.5cm f2.4

古いレンズばかりいろいろ体験してみたが、3群5枚構成のレンズに注目している。5枚レンズは収差補正にむりがないが、オールドレンズらしい個性も出る。それでいて3群の構成は抜けが良く、力強い描写が得られる。3群5枚構成は面白い、こんな視点で見ていて目に留まったものがある。

Ricoh 500 deluxe 
リケノン   45mm F2.4  3群5枚構成(日東光学製)
http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/ricoh-filmcamera/cameralist/ricoh500DX.html

デラックスの低価格版という謎の立ち位置に、3群5枚の日東光学製レンズを活用している。レンズ構成の資料はないので分からないが、中口径で高級仕様というのは魅力的であり、調査してみる事にした。

これが1958年製 リコー500デラックス。ボディ底面のトリガー巻き上げが魅力的。でも例によってジャンクで、残念ながら本格的に壊れていて空シャッターもできない。
さてこのレンズ、どんな構成か分解してみる。
レンズボードは分解できない。後ろ側からレンズ後群をはずす。

曲率の大きなメニカスレンズ。ヘリアー型じゃなくて、4群ある…リコーさん、資料のスペックまちがえていますよ。正しくは4群5枚 クセノタータイプのレンズ構成です。だいたいこんな感じ。

クセノターは対称形の構成ながら、後群を広角レンズに向いた仕様にしていて、その結果、画面の隅までクセのない高画質にすることができる。前に試したヤシノンも大変高性能だった。気を取り直して、このクセノター・レンズもデジタルにつけてみよう。

レンジファインダーカメラは最短撮影距離長くて寄れない。工夫してm42マウントを装着し、ヘリコイド中間リングをフォーカス用としてはさむ。これで、被写体に寄ることができる。写りはどうだろうか。

・隅まで良く写る。
・ボケは素直。
・近距離でもよく解像する。

中口径ながらとても優等生っぽい。
天気のいいときに三密を避けながらお散歩してみよう。








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