YASHICA 35 / Yashinon 4.5cm f2.8 絶品のヤシノン(富岡光学)を体験する


ヤシカ35 1958年発売
搭載されたレンズは45㎜F1.9とF2.8がある。この廉価版の2.8、とにかく写りがいいので、当時から話題にはなっていたらしい。
いわく、カメラ全体よりもレンズに価値があると。確かにカメラは、かっこいいように見えるけど、「コンタックスの真似をしたニコンSの劣化コピー」である。でも、そのレンズはすごいらしい。
標準的な45㎜で、明るさも無理をしないF2.8だから作りやすいスペックだ。
それを高性能なクセノタータイプのレンズ構成(クセノターの解説は、ニッコール千夜一夜物語さんにくわしい。広角と大口径は苦手だが、中口径で設計するとすこぶる高性能とのこと)で、当時新素材の酸化ランタンを配合した光学ガラスまで用いて製作している。結果、廉価版なのに当時の最高性能を出したらしい。どういう商品企画だったのだろうか。

さて、ジャンクとなったカメラから取り出した価値あるレンズ(カビつきだけど)、これをソニーa7につけてみよう。
レンジファインダー用なので、寄れないヘリコイドは外し、M42ヘリコイド中間リングでフォーカスを行うことにした。

絞りリングに49㎜ 42㎜(ピッチ1㎜)のステップアップリングを接着することでマウントできる。前側からも分解してシャッターユニットを外して、カビ玉の清掃を行う。カビ後は残ったけど写りはどうだろうか。

開放の描写。カビのせいかフレアーがかっているが、隅まで安定している。


これはF8、絞ると気持ちよく細かいところまで解像する。良く写るぅ!



ボケは重めな感じだが、癖はない。開放で撮ると、解像感とボケのコントラストが心地よい。




富岡光学製ということですが、本当に良いレンズだと思いました。
当時のことはよくわかりませんが、廉価版レンズの写りに全力をあげたのは、素敵なことだとおもいます。

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