よく写る、ドイツ製トリプレットレンズ AGFA OPTIMA II / APOTAR 45mm f2.8 : This is the German triplet lens that photographs well. 

Agfa Optima II lens modified for digital cameras. By using helicoid rings, the lens is converted to a full group extension, providing good, stable imaging even at close range. Average specs, but a great lens.

カラーフィルムが実用化されたのは、1935年、ポジフィルム(反転しない画像) のコダクロームだが、翌年1936年、一般的なネガカラーフィルムがドイツのアグファから発売された。

アグファのカラーフィルムは、独特なグレイッシュで重い色調の印象があり、自分は使わなかった。赤の表現が優れていて、小津映画ではよく使用されたらしい。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%B4%A5%E5%AE%89%E4%BA%8C%E9%83%8E)

そんなフィルムメーカーだったアグファだが、カメラも開発している。自社フィルムを売るためのカメラだから描写は手を抜けない。

アグファのカメラはスペックを欲張らない大衆機で、シンプルな構造と簡単確実な操作へのこだわりが感じられる。OPTIMAシリーズは1959年に発売されたが、この時点でプログラム自動露出を備えていた。セレン光電池の微弱な発電を使った巧妙かつシンプルなものだ。このOPTIMA IIは1960年の発売で、62年前のモダンデザインだ。シンプルで使いやすさに徹して、気持ちが良い。


レンズは45mmの標準で、3群3枚のシンプルなトリプレットタイプ。これを改造レンズにしてデジタルに装着した。

このレンズは前玉回転の簡易フォーカスで、近距離になると収差が多くなる(前回の作例

今回は、(レンズシャッターカメラのレンズ固定用に使われる)M25ピッチ0.5mmネジからM42ピッチ1mmに変更するステップダウンリングをつかい、M42ヘリコイド中間リングを装着した。ヘリコイドアダプターとなり、全群繰り出しでフォーカシングできる。

近距離の描写が良くなるはずだ。

さあ、撮影してみよう。


近距離で撮ったときに周辺が流れにくくなったと思う。立体感があってよい描写だ。

撮影すると被写体が際立つ。立体感、雰囲気もあって、とてもいい感じだ。トリプレットでf2.8と明るいが、レンズもメカニズムも丁寧な設計をしているのだろう。

さらにAPSデジカメにつけて中望遠としても使ってみた。



開放でとると、優しい描写だ。拡大してみると解像はしているが、エッジにフレアーがかかって優しい雰囲気になっている。

f8に絞ると、シャープな描写をする






逆光ではフレアがでますが、トリプレットらしくヌケが良い印象です。フォーカスされたところが際立ち、立体感もあって雰囲気良く写っています。
このAGFA APOTAR 45mm f2.8 安い普及レンズのようなスペックですが、癖なく雰囲気良く写り、トリプレットの長所を引き出した名レンズだと思いました。
















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