TOKO 7.5cm f3.5 triplet lens from TOPCON PRIMOFLEX made in 1954 mounted on a Sony a7. The lens rendering is straightforward, with no strange quirks. The lens has an aperture effect, with a soft detail when wide open and a sharp aperture at f/8 to bring the subject into sharp focus.
二眼レフは、コストの掛かるレンズを2本も持つ贅沢なカメラだ。
1929年に発売された最初の近代二眼レフ:ローライレフレックスは、当時まだ未完成であった一眼レフの欠点を、レンズを2つ持つことで解決した。とくにフィルムサイズの大きな中判カメラでは効果的で、近代カメラのお手本となった。
撮影用とファインダー、機能別に2本のレンズを使い分けるため、二眼レフのメカニズムはとてもシンプルだ。さらに1950年の低価格大量生産で発売されたリコーフレックスIII 以降、機能部品もモジュール化されるようになり、技術がなくても部品を買ってきて組み立てるだけで製品が作れるようになった。その結果、数多くのメーカーが乱立することになった。
使用されるレンズは3群3枚のトリプレットが一般的だ。レンズコーティングがまだ未熟だったため、レンズ構成要素が少ないほうが問題が少なく、しかもコンパクトにまとめやすい。
レンズが大きくなりやすい中判カメラ用として、最適な構成だったのだろう。
同じようなスペックのメーカーが乱立すれば競争になるが、その一方で一眼レフやレンジファインダー機も機能向上する。高価なレンズを2本も使う二眼レフの価格競争力は低く、1950年代後半には早くも人気は衰退し始め、50年代の終わりと共に、ニッチなニーズのあった肖像写真の分野を除き、二眼レフは競争力を失った。
今回取り上げるプリモフレックスIVは1954年製、レンズはToko 7.5cm f3.5が上下2本。一般的な3群3枚のトリプレットレンズだが、高性能と評判であった。トリプレット好きとしては興味がある。中判のデジタルカメラは持っていないが、35mmフルサイズのデジタルで中望遠として使ってみたい。
ジャンクのプリモフレックスを分解する。正面の貼り革を剥がすとレンズボードが外せる。あとは2本のレンズも簡単に外すことができる。
テイクとビューの2本のレンズには、同じ内容の銘板が付いている。同じレンズと考えて良さそうだ。テイクにはレンズシャッターと絞りが内蔵されているが、いじっているとシャッターは快調に動き出した。70年前のメカニズム、よくできている。でも改造してしまいましょう。
改造するのは、絞りとシャッターのあるテイクレンズ。シャッターを開放に固定する。オリジナルのフォーカスは使いにくいのでヘリコイド中間リングを使う。これによって近距離まで寄れるようにもなる。レンズ固定用のネジとM42マウントをつなぐパーツは、3Dプリンターで制作した。古いレンズなのでフードは必要、装着用に52mmのフィルター枠もつけた。
化粧カバーもつけてシンプルに完成。75mmは長すぎず、いい感じだ。
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