ZUNOWでwebカメラをつくる。ZUNOW 6.5mm f1.9 13mm f1.9 YASHICA-8

Zunow レンズの付いた古い8ミリカメラを、Webカメラに改造する。

 8ミリカメラは使ったことがない。8ミリはフィルムを使ったムービーカメラで、個人でも使えるシネカメラだ。個人的には、私の叔母が趣味でとっていた記憶がある。

彼女は上品な人で、いつもファッショナブルな服装をしていた。旅行の時など、ハンドバッグから小さな8ミリカメラを出してちょっと回す。フィルムなので映ったものを見るのはずっと後だ。一度上映会に呼ばれたことがある。大人の上品な趣味だった。

彼女のつかっていた小さなカメラは覚えていないが、今では8ミリカメラは中古台数に比べてニーズが少なく、特に壊れたジャンクカメラは極めて安い。ヤ◯オクを見ていたら、f1.9のズノーレンズが付いてそうなヤシカ8があったので、入札しておいたら落札できてしまった。

ズノー6.5mm f1.9 と13mm f1.9がダブルターレットについた壊れたYASHICA8、どうやって使おうか。

8ミリカメラは、小さなシネカメラを実現するためにフィルムは小さく、特に初期のダブル8規格は3.3×4.5ミリの極小サイズだ。これはデジタルセンサーでいうと1/3.2型と同じくらいになる。スマホかwebカメラのセンサーサイズだ。

ところでwebカメラなら改造途中のものを持っている。バッファローの200万画素をばらして、コダックのディスクカメラに組み込んだモノだ。


改造はできたが、赤外線フィルターが必要とわかり、センサー前に組み込んだら今度はバックフォーカスが足らなくなってしまった。頓挫したWebカメラを再改造しよう。


YASHICA8は端正なデザインのカメラだ。1960年くらいの製品だと思う。ズームレンズが一般化する以前なので、固定焦点のレンズがターレットで交換できる。レンズはZUNOW6.5mm f1.9とZUNOW13mm f1.9。高級版にf1.1のシリーズがあったからf1.9は普及版だ。この後8mmカメラの主流は一まわりフイルムサイズの大きいシングル8になり、ズームレンズ固定式が一般化する。軸足を8mmカメラレンズにおいていたズノーは、この流れについていけず、ARCOの倒産をうけて連鎖倒産、歴史から姿を消すことになる。

このカメラのシャッター機構を取り外し、WEBカメラのセンサーを取り付ける。基板が横長だったので、はみ出してしまった。グリップ風の謎のカバーを付けて完成。


















さて、USBのひも付きは不便だが、ZUNOWらしい写りは得られるだろうか。
まずは13mm f1.9。センサーが小さいので、望遠になる。














ハレーションがでるのは、どうもレンズが曇っているようだ。鏡胴も緑色に錆びているレンズなのでコンデションが悪い。この小さいレンズを分解、清掃するのは面倒な気がする。

そのうちに、やりましょう。

見た目はきれいな広角6.5mm f1.9はどうでしょうか。




これだと、ちょうど標準くらいの画角になった。開放でとったが後ピンだ。ほとんどパンフォーカスで、精密なフォーカシングはできない。





上がf1.9開放で、下側がf5.6。開放だと滲むが、味がある。絞るとそこそこシャープになるがスマホ的で立体感はあまりない。
開放のほうが立体感があるので、滲みを生かせば楽しく撮れそうだ。

スマホと同じ極小センサーなので、ちゃんとした写りを大センサーのカメラと比較するのはナンセンスだ。開放でオールドレンズの味をいかすのがいいだろう。
でもUSBのひも付きは三脚とPCをつけての撮影となり、えらく不便だ。
そう考えると本来のWEBカメラとして使った方が面白いかも。



白バックで撮ると周辺の色かぶりが見えるので、できれば補正したい。













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