デジタルになりたくてディスクになる。KODAK DISC6000 12.5mm f2.8

 



  「ディスクフィルム」という規格が1982年にコダックから発表された。円盤状のフィルムに10.6×8.2mmの小さいアナログ映像を、回転させながら15枚だけとれる規格である。世の中ではちょうどデジタル オーディオCDが発表されたころで、ディスクという形状が先進的に感じられたのだ。
写真以外のメディアで、未来的なシステムとして もてはやされたのを覚えている。

通常の細長いロールフイルムの欠点は、装着交換が複雑で、トラブルが多いことだった。その点ディスクは交換が容易で、途中交換を繰り返すこともできる。
でもいいところはここまでで、とくに画像の小ささからくる画質の悪さは、改良できない本質的な欠点であった。
そうしてディスクカメラはわずか数年で姿を消すことになる。


コダック ディスク6000はミドルクラスで、レンズカバーとクローズアップレンズが内蔵されている。これのジャンクを改造する。もっとも、たとえ新品同様でも
フイルムはもう無い

ところで、このディスクカメラについてひらめいたことがある。フイルム室が円盤状で大きい。フイルムサイズが安価なwebカメラ並みに小さい。家にはふるいwebカメラが転がっている…。この改造はいけるんじゃないかな…

ボディは爪で留まっているだけだから、下側の溝をこじればボディ前側が外れる。まず目につくのは内蔵のリチウム電池と高電圧アラートだ。フラッシュの高電圧は、激痛を伴う感電事故を起こすため、手袋をしてさっさと切り落とす。

レンズは当時、新技術の精密ガラスモールド非球面の4群4枚構成。凸凹凸のトリプレットの後ろに凹と配置したテレフォト構成(多分ね)。
小さなフォーマットを成り立たせるためにはレンズ性能は重要で、こだわった部分と思いたい。前後に薄い構成は、現代のスマホカメラのレンズのようであり、そういえばカメラ全体もスマホに似ていなくもない。

必要のないレンズシャッターを取り外して、開放状態にする。

大きいけど偏ったフイルム室に、WEBカメラのCMOS素子をあわせて、基板をセットする。

安いWEBカメラなのでセンサーサイズは4㎜くらいしかなく、画像は望遠になるだろう。もっとも周辺画像はデジタル相性が悪いので、中心しか使わないのは悪くない。

さて、いい感じではないでしょうか。写りを見てみよう。

さて、PCにつけてUSBカメラとして使うのだが、シャッターはPC操作になって使いにくい。動画ならいいけど、スチールは思い通りにならない。画角はけっこうな望遠で、100mmよりも少し長い感じだ。

まずは往年のコダックを撮ってみる。ドイツコダックのレチナは、現在のパトローネ入り35mmフイルムと同時に発売された。これはディスクカメラと違い大ヒットして、35mmフイルムはまだまだ現役だ。
200万画素で荒いのは想定内だが、ずいぶんフレアーがかっている。
ではソニーもとってみよう。



黒いはずのパーツが紫にうつる?これは、、、、

赤外線ですね。











外の緑をとってみると葉っぱが白い。まさに赤外線写真になっている。
CMOSセンサーには赤外線カットフィルターが必要なのだけど、
WEBカメラから外したレンズ側についていたらしい。
だからフレアーがかっていたのか。

さて、フィルターは必要だ。赤外線カットフィルターを手に入れるか
もしくは赤フィルターで赤外線写真を撮る???










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