コミナー:日東光学のレンズ MAMIYA-KOMINAR 48mm f2 マミヤ 35ルビー スタンダード 

MAMIYA-KOMINAR 48mm f2 1961年

日東光学は富岡光学と並んで、オールドレンズ好きにはなじみのある名前だが、現在も最先端企業だ。nittohという名前で、まだまだ光学技術企業として活躍している。
一般にあまり名前が出ないのはBtoB中心であることが大きく、Webサイトを見ると宇宙船ハヤブサのレンズまで作っている。

そんな光学技術会社だが、最初は日本光学(ニコン)の第二次世界大戦時協力工場で、レンズを磨いていたらしい。もともとあった東映社と日本光学が合わさってできたから「日東光学」なのだろうか?

疎開工場として諏訪エリアは人気だったが日東光学も諏訪湖の南の「湖南」(コナミ)にあって、レンズブランドはそこからコミナーになった。戦後は各社のレンズをそのコミナーブランドまたは相手先のOEMで作った。
1960年前後になると、カメラメーカーの淘汰が進むようになり、カメラ製作から撤退した岡谷光学(トプコン/東京光学系列)八陽光学(ニコン/日本光学系列)の技術者を吸収して、総合光学メーカーになった。とWebからリサーチした。

このカメラは1961年製のマミヤルビー スタンダード。前年1960年まで、48mmf1.9のセコール付きだったが、1961年1月のキヤノネットの18800円という低価格の発売に影響をうけた。このカメラはコストダウンを余儀なくされて、その年の12月にでてきた新型である。よく1年未満で対応したものだ。
48mmf1.9のセコールレンズから、48mmf2のコミナーレンズに置き換えることで、21300円から17800円にコストダウンしている。キヤノネットよりも1000円安いが、自動露出がなく、f1.9に対してf2とスペック上は暗いので、定価を下げざるをえなかったのだろう。

マミヤは自社製のレンズを日東光学に外注することで大幅にコストダウンしたことになる。そんな激安レンズだが、写りの評判は良い。5群6枚のダブルガウスなので、悪くはないと思うがコストダウンと描写の両立はどの程度うまくいったのだろうか。

マミヤ ルビー スタンダード。シンプルなモダンデザインだけど、以前の「メトラ」などに比べての機種に比べて味気ない感じは否めない。レンズはマミヤとコミナーのダブルブランド。壊れたジャンクカメラからレンズを取り外す。後群の貼り合わせに少しバルサム切れがあるが、それほど影響ないだろう。
マミヤのカメラはメカが整然としていて、良い設計だ。分解も容易だし、メカもシンプル。
改造も手際よく進む。
無限遠調整の結果、センターがずれてしまった。あとは問題なし。オリジナルのヘリコイドは(寄れないので)使わず、ヘリコイド中間リングを使う。さて、不要不急の撮影だ。


f5.6。すごくシャープというわけではないが、この距離でも背景とフォーカス面が良く分離している。背景のボケはすこし荒れていて、旧型のマミヤ セコール48mm f1.9と似ている気もする。

ミミズかと思ったらアオダイショウの幼蛇。すごくちっちゃくてかわいい。触ったら動かなくなった。寄れるレンズは楽しい。

逆光は弱い。ちゃんと撮るならフードは必要。

花桃の実。熟したら食べられるかな?ボケはいい感じだけけど、レンズの汚れ(カビ)が出てますね。もう一度きれいにしてみるか。

ボケはきれいですが、旧型ほどのメリハリはない感じがしました。微妙なレンズ曇りのせいか?
好みでいえば、
マミヤセコール旧型4.8㎝ f1.9>セコール48㎜ f1.7=セコール新型48㎜ f1.9>KOMINAR48㎜ f2 というファーストインプレッションでした。
マミヤセコールのほうが立体感があるのです。まあ、またとってみましょう。








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