ペンタックスの魚眼ズーム。平川純さんという有名なエンジニアが発明した世界初の魚眼ズームレンズだ。魚眼レンズというと極端な湾曲でぐにゃりと曲がった世界をイメージすると思うが、特殊なのは180度という画角であって、魚眼という考え方ではない。これは地図でいうところのメルカトル、モルワイデ図法の違いであり、魚眼はモルワイデだから線は歪むけど周辺まで面積は歪まない。普通の広角はメルカトルだから直線は歪まないけど面積は歪んで、端にいると顔がビヨーンと引き伸ばされるのだ。
魚眼でもズームすれば、極端な画角ではない写真も撮れるので、特別な感じもしなくなる。画角が広すぎると余計なものが写りこみやすいので、ズームできるのはすごく便利だ。
絞りはf8。周辺減光もなく端までシャープに写る。色収差はそこそこあるが、ソフトで修正は簡単だ。
これは開放。このレンズ、近距離は苦手で、ヘリコイドアダプターで近接撮影をしている。近づけば背景はボケる。被写界深度は思ったよりも浅い。
被写体にどんどん近づいてとる感覚はおもしろい。チープな外観のズームだけど写りは良い。湾曲が嫌な時は、ソフトウェアであとから修正もできるから万能レンズかもしれない。
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