ズノー製かもしれないレンズを持つヤシカLYNX1000。1960年のカメラである。そのズノー製かもしれないレンズにひかれてジャンクを買ったが、なかなか良い感じだ。やりすぎていない端正なデザインは、シンプルで、それゆえにモノマネ感を感じない。総金属製のボディは重くて大きいが、もう作れない高級感がある。もうこういう手の込んだモノ作りはできないと思う。コパル製のシャッターは素晴らしい精度感で完璧に動く。(とはいえ2個買ったジャンクの1つはスローがダメだった)。日本人はいいものを作る民族だ。すばらしい。
ひとつ気になるところがある。ロゴである。
1000の文字。すごく手書き感がある。工業製品でここまで力の抜けた手書き文字は珍しい。もっとも25年前でも私の会社では手書きでロゴを作る人がいた。ロットリングペンで職人技で完璧に。そんなわけでLYNX1000、気に入ってしまった。ジャンクを2個買い二個一で完動するフィルムカメラとソニー用レンズを創ることにした。
レンズはヤシノンと書いてある銘板をビニールテープを押し当てて回せば分解できる。レンズを外すのは貼り革(ビニール)をはいで、ネジをはずせばOKだ。簡単である。
ダメな方のカメラを部品どりに使い、レンズは取り外す。亜鉛合金のレンズボードは簡単に円形に加工できた。
フォーカスストッパーと絞りリングはレバーが折れていたので、金属板を当ててエポキシで補強した。まあ大丈夫かな。ついでにストッパーネジを切りなおして最短撮影距離を0.8mから0.6mくらいに短縮する。
Eマウントをレンズボードに組み付ける。無限遠を出すにはスペーサーが2.5mm必要。3mmでつくったら無限遠にちょっと足りなかった。そのうち直すかな。
ともあれしっかりとした45mmf1.8のレンズができた。
ちなみにもう一台のLYNX1000もフィルムカメラとして動くようになった。
f1.8開放フジ業務用ネガカラー。天気が悪いのでくっきりしないが、天気が良いと開放では取れない。
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