1986年発売、寄れるのが特徴のコンパクトな24mmだ。
昔フィルム時代、24mmは一般的なレンズとしては最も広角であった。(20mm以下は特別なレンズで高価だった。) しかし、現在では標準ズームの広角域で24mmはカバーされている。
でも私はコンパクトな単焦点レンズが好きだ。
広角は被写体に寄って強調して撮影したい。私の持っている広角、銘玉Nikkor 28mm f3.5 は設計は古いが、描写力はデジタルでも充分に良い。でも残念ながら最短0.6mと寄れない。
寄れるレンズが欲しくなって、安い24mmオールドレンズを手に入れてみた。
SIGMA Super Wide II 24mm f2.8
最短撮影距離が0.18mと短く、すごく寄れることを売りにした1986年モデル。コンパクトで安価で良く売れたようだ。現在よく流通していて中古でも安価。
カビ曇りのあるジャンクを入手した。
まずはカビ取りから。レンズはマウント部から分解する。レンズは3つの鏡胴パーツにまとめられていて、見えているレンズの清掃でだいぶクリアになった。
しかし、カメラに付けてみて、開放でのフレアが気になる。私はレンズ単体までは分解しなかったが前の人が間違えたかもしれないと思って、もう一度レンズの向きを確認した。なかなか結構なフレアなのだ。
描写の評価をネットでみてみると、高評価とダメレンズに見事に2分されている。どうも「はずれ」を引いた気がする。
とりあえずフレア対策として、フードは用意しよう。(私がかったジャンクにはついていなかったのだ)
とはいえ大きなフードは嫌いなので、中途半端な小さなフードを製作した。
最後は開放f2.8で夜景を撮る。中心も周辺もいろんな収差で滲みまくっている。
このシグマ スーパーワイドII 24mm f2.8の評価は、高評価の良玉とダメ玉に2分されているようです。撮ってみて「ダメ玉」でしたので、「良玉」も別にあるのでしょう。可能性として3つ考えました。さて、どれでしょうか。
1.組み立て品質の問題で、良とダメが発生:今回のレンズは片ボケもしていますので、可能性はあります。
2.実は前期型と後期型があるとか:1986年の発売ですが、1988年にオートフォーカス対応になります。この時に変更された可能性もあります。ただ、このころのシグマはメーカーに合わせてフォーカスや絞りの回転方向を変えるなど、多くのバリエーションを持っていたようで、外観からは仕様変更はわかりません。
3. 分解整備の失敗: 分解された形跡がありますので可能性あります。ただレンズの向きは確認しましたが問題ないようです。
今回は、「癖のあるダメ玉」の評価になりますが、広角マクロ撮影は楽しめました。ただしソフトフォーカスレンズと同じようにフォーカスの山がわかりにくいので、苦労します。
収差にじみレンズとしてもおもしろいですが、広角でにじみを美しくみせるのは簡単ではないです。
絞り込めば普通に撮れます。「昔のレンズは絞って撮るのが当たり前」という話もありますが、もっと古いニッコールは開放でもしっかりうつります。
癖ダメ玉らしく、ダメな評価が並びましたが、はまれば個性的です。撮りたい写真がはまりそうな時、使いたくなるでしょう。
さて次回使うときはいつになるでしょうか。
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