CINE-NIKKOR 38mm f1.9 安定の描写が心地よいレンズ

 フイルムの8mmシネマカメラ用のCINE NIKKOR。標準の13mmと望遠の38mmともにf1.9の明るさのレンズを手に入れた。ここでは38mmを紹介する。

8mmシネカメラに使われるDマウントレンズはフランジバックが12.3mmと短く、(PENTAX Q以外の)ミラーレスで使うのには苦労することになる。それでも望遠は寸法に多少の余裕があるので、改造する手段はいくつかある。

今回はレンズのDマウント金具を外して、かわりにCマウントを装着した。この改造にはCマウントの5mm厚の中間リング(C-CSマウントアダプタ)を(Cマウントのフランジバックに合わせて)切断したモノがちょうどよく収まった。


これでCマウントアダプターを付けたミラーレスに装着できる。見てわかるように、Cマウントから後ろ側に はみ出しているので、シャッター衝突の注意が必要だ。幸い、NIKON1は電子シャッターなので問題ない。装着してみよう。

残念ながら1インチフォーマットはカバーしていない。周辺が蹴られることになる。
これは、f1.9 開放の描写。中心部は「さすがニッコール」で開放からシャープだ。
周辺も解像しているが、非点収差が少しあるようで、すこしグルグルボケ気味だ。
f4に絞ると回転も止まり、シャープさが1段増す。
蹴られは気になるので、左右を切ってスクエアフォーマットにしてみましょう。









スクエアフォーマットで撮ると、通常の3:2や16:9の時の構図バランスと違うことに気づく。中心線を意識しながら、ぐっと寄るのがいいみたいだ。普段は苦手な中望遠が心地よい。
そんなことを考えながらの散歩に、このニッコール38mm(35mm換算で100mmくらい)はいい感じだ。開放でもシャープで軽くグルグルボケが楽しめ、2~3段絞るとキリっと締まる。オールドレンズに優しくないNIKON1だが、フルマニュアルで撮影するのも乙なものだ。














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