ミラーレスと相性が良くて、小さくて、よく写る、35mmレンズを比較!

フイルム時代のコンパクトカメラには45~35mmのレンズがついているものが多い。
そのなかでも35mmより短いレンズは、デジタルとの相性が悪いものも多く、周辺像の色かぶりや流れが発生する。
例えば、評判の良かったツアイス テッサーも、改造してソニーa7で撮ると、周辺減光や像の流れが発生する。

京セラのコンパクトカメラで評判の良かったテッサー35㎜f3.5。デジタルとの相性はあまりよくない。

では、デジタルと相性のいい35mmはあるのだろうか。テストしてみよう。

コンパクトカメラから切り落とした、35mmレンズたち。ソニーa7に装着できるように改造してある。
ずいぶんと無駄な殺生をしたものだ。
これらを比較して、ベストを探る。写り×相性の比較だから、写りが悪くてもレンズが悪いとはかぎらない。

3群3枚、トリプレットのレンズから比較しよう。

いきなりマニアックなチノン。CHINON 35FX (1991年製) もともとは固定焦点、固定露出の廉価機だ。でもチノンのレンズは、一流と名高い富岡光学と提携していて、期待できるのだ。
F6.7固定で、フォーカスはヘリコイドアダプター。


近距離、遠距離共に周辺減光と色被りが少しあるが、周辺まで問題なく解像している。

色がきれいで、中心部は抜群にシャープだ。


初代オリンパス ミュー(1991年製)。素晴らしいデザインと、写りの良さで評判になった。カリスマカメラマンが作品作りに使った。F6.7固定。




周辺減光と色かぶりが微妙にある。でも中心の写りは素晴らしい。改造精度の問題で、左側が少し甘い。


オリンパスAF-1 TWIN(1988年製)。広角と標準の2つのレンズをミラーで切り替える変態カメラ。当時の最新技術、プラスチックモールドレンズ使用。絞りはf5.6で固定。



周辺まで安定した写り。ところが、拡大するといまいちキレが悪い。なんか残念。


フジ テレ カルディア FUJI DL-250(1987年製)。テレコンバーター内蔵で、広角34mmと標準53mmが撮れる。テレコンバーターは外して34mmのトリプレットレンズとして改造。絞りはf6.7で固定。

すこし周辺減光はあるが、色被りや流れもなくて素晴らしい。
中心部のシャープさはとても気持ちがいい。

さて、家にあったトリプレット35mmレンズはこの4本。デジタルカメラとの相性はみんな悪くない。この中で一番写りがいいのはフジ テレ カルディア FUJI DL-250の34mmだ。トリプレットらしいシャープさと、周辺まで安定した写りを両立している。
次回はテッサータイプなど4~6枚玉の高級仕様の35mmレンズを比較する。

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