JUPITER 8M 5cm f2 ジュピター 8M ロシアレンズ

コンパクトカメラ用ではないレンズをとりあげる。キエフというロシアカメラ用のレンズだが、中身はツアイス・ゾナーと同じである。第二次世界大戦後、同じものが東西に分かれた結果である。このカメラのレンズだ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Kiev_(brand)#/media/File:Kiev_4_camera.jpg
レンジファインダー用のレンズはコンパクトだが高価なものが多い。その中で安いものの条件は、
1.カビ玉(レンズにはなぜかカビが生える。何を食べているのか、すごい生命力だ。宇宙でも生きられそうだ。)
2.ソ連製。古いものは悪くないけど、近代化に遅れ、工作精度が時代とともに低くなる。そのせいでブランド力が全くない。
3.旧コンタックスマウント。特に50mmは、ピント合わせがカメラ側についている。レンズだけではピント合わせはできない。
 というわけで、3つ揃った素晴らしいものをオークションで100円で買いました(送料がその7倍)。
 ツアイスの歴史的名作3群ゾナーですよ。下図1。6枚の厚肉レンズを密着させて3つの群を創る。精密加工のうつくしさ。これだけでご飯3群いける。
https://de.wikipedia.org/wiki/Sonnar

 オークションの外観写真では誰も欲しくないような有様だったけど、レンズのカビと曇りは落とせるだけ落としたら、まあまあクリアになりました。細かいキズと外周のカビが残っているけどまあ写りそうだ。

難問のコンタックスマウントは、L39マウントのついたアルミリングを切断して接着。ヘリコイドアダプターでカメラにつければ実用になる。コンパクトで歴史的な標準レンズで撮影だ。



キズ、カビ、シングルコートレンズは逆光によわい。外ではフードが必須だ。
でもフレアはいい感じ。人間の目も同じくらいフレアが出ると思う。


少し絞れば、十分シャープ。拡大しても解像している。さすが高級レンズだとおもう。

ボケ味は開放だと暴れる。少し絞ると優しくてとてもいい。ゾナーっぽい写りとはこのことかな。

万能ではないけど、優しい雰囲気が写る。使い道は広そうだ。

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