http://www.olympus.co.jp/jp/corc/history/camera/popup/aps_newpic-xb-af.cfm?message=1
さてこの1999年製のマイナーなカメラ。カメラに罪はないと思うが、かなり投げやりなデザインだ。
学生のCAD課題の提出物みたい。
曲面、ラインが意味不明で気持ち悪く、しかもフラッシュの下で破たんしている。デザインには機能構造や使い方、動きなどの理由をもたせるのが基本。このデザインでは単位はあげられないな。
でもカメラとしてはいいところがある。
広角単焦点レンズを搭載していること。
大きくて見やすいファインダーを持っていること。
ハーフやAPSフィルム用のレンズは、APSミラーレスデジタルカメラと相性が良いことが多い。
少し絞れば、性能が安定しているトリプレット(3枚レンズ)の単焦点なので、おもしろそうだ。
もう手に入らないAPSフィルムなので、ジャンクカメラである。
レンズと、大きなファインダーを取り出す。ファインダーはあとで、外付けファインダーにしよう。
レンズはMマウントボディキャップに取り付ける。
レンズ用の穴をあけて、大きなアルミワッシャーで挟み込む。
裏側から絞りを付けて、反射防止のシートを張る。
さて窓からテスト
開放F4.5 紫色かぶりは想定内。
トリプレットらしく中心はシャープだけど、像面湾曲がひどくて周辺はボケボケ。
F8だと、周辺まで解像するけど、中心部のシャープさは減る。小絞りぼけかな。
半分開いて、F6.7くらいにしよう。
寄っても、ちゃんと写りそうだ。
色かぶりは、レンズ補正アプリで補正。さあ、お出かけだ。
…あまりシャープじゃないな。トリプレットは周辺部はだめか。
ISO3200で荒れているけど、これならシャープ。トリプレットの基本は日の丸構図。
さて、総括
キャノン23㎜よりも大きいせいか、周辺減光や色かぶりは少ない。十分修正可能。
一方、中心部はシャープ、周辺は流れないけど甘い。
像面湾曲はたっぷりある。フォーカスのピーキングがドーナツ状に見える。
日の丸構図が基本になる、トリプレットらしい性格。