21世紀の始まりである2001年は、写真の主流がアナログフィルムからデジタルセンサーに移行するタイミングでもあった。
1990年代にデジタルカメラは一般化し、プロ用の超高級機も生まれている。未来はデジタルになるのが明らかだったが、趣味で使うには大型センサーのデジタル一眼レフはまだ高価すぎた。
そこでミノルタは、コストと高性能のバランスの取れた 2/3インチ500万画素センサーのハイアマチュア向けカメラを企画した。比較的小さなセンサーなら高倍率高性能ズームが大きくならず、レンズ一体型でオールラウンドに使える。ミノルタ渾身の7倍ズーム一体型高機能カメラは、伝統のエースナンバー「7」をつけて21世と同時に登場した。
しかし2001年に発売された MINOLTA DiMAGE 7にはいくつか問題があり、翌2002年DiMAGE 7i にマイナーチェンジされた。
写真はレンズで決まる。レンズを選ぶ視点はカメラとは違う。感性を重視すると、レンズとカメラは別に選びたくなる。
だからレンズ交換可能なシステムカメラがいつの時代でも主流になる。そしてそれは高性能ズームレンズができても変わらなかった。ミノルタ渾身のレンズ一体型カメラは、残念ながら主流にはならなかった。
2003年にはより安価なデジタルシステムカメラ、CANON EOS KISS digital が発売されて流れは決まった。主流を持たないミノルタは低迷してコニカと合併。2006年にはカメラ事業をソニーへ譲渡して終了してしまった。
21世紀初頭は、エレクトロニクスの進化が従来技術を超えたターニングポイントだった。デジタルカメラだけでなく、新たにスマートフォンやハイブリッドカーが主流になる一方、それを乗り越えられない企業も多かった。
今回はそんなミノルタ最後のエース、DiMAGE 7i (ホントの最後はDiMAGE 7Hi だけどメモリ増加モデルで写りはほぼ同じ)を使ってみたいと思う。気合の入ったモデルにも関わらず流通価格が安いのだ。
ガチャガチャして高級感はないけど (当時15万円以上した)、ダイヤルの並ぶメカニカル感は未来感もあって悪くない。楽しみなのはレンズとセンサーだ。
・高性能ズーム。換算28-200mmの7倍で、低分散や非球面レンズを贅沢に使っている。f値も2.8-3.5と明るく、当時の評判も良かった。
・CCDセンサー。デジカメのセンサーが高コストのCCDからコスパの良いCMOSに進化したタイミングでもある。熟成されたCCDセンサーの写りはどうだろうか。
パキッとしている。よく見るとエッジには、ほんの少し色収差はある。
コントラストの効いた描写はCCDセンサーらしいのでしょう。等倍で見ると粒粒ノイズがあるのだけど、それには味を感じる。
望遠ズームすれば、背景をぼかすことができる。
CCDセンサーは白飛びしやすい。でもそれってわるいのかな。ダイナミックな立体感、空気感が写っている。
派手な色調になった。CCDセンサーの特徴でもある。
ノスタルジックなものが似合う。デジタルなのに。
撮影していて面白いのは、シャッターが連射ができないこと。一枚とると、10秒くらいブラックアウトするのだ。まるでクイックリターン以前の1950年代一眼レフである。
だからフィルムカメラのように、一枚一枚が大事だ。ちゃんと考えてからシャッターを切るのは久しぶりで新鮮である。
CCDセンサーのコントラストが高くノイズのある描写も、いい意味でノスタルジックな味になった。
今回、24年前のクラシック デジタルカメラで撮影して、ノスタルジーを感じた。デジタルもそのくらい歴史ができたのだ。それが今回の発見だった。
バッテリーについて。
古いデジカメはバッテリーが手に入らないことがあるが、単3電池を使うので問題ないはずだった。でもエネループだと持ちが悪いのだ。容量というよりも電圧の問題みたいで、1.2vだとぎりぎりのようだ。
単3型の充電リチウム(1.5v)にしたら、問題は全くなくなった。