フジノン TV 25mm f1.4 監視レンズの中身をみる。A high quality cctv lens, Fujinon TV 25mm f1.4.

監視カメラについているレンズは、こんなデザインが多い気がする。この中身はどうなっているのか気になった。
監視レンズはミラーレスで使えるかどうか、わからないので安く買えたが、中身はフジノンTV25mm f1.4の高級品だ。
径が大きいのが気になるが、Cマウントがついている。
さっそく分解してみよう。
開けてみたらなんてことはない。絞りがモーターで遠隔駆動できるようになっているだけでした。余分な部分は金ノコで切り落としてカメラにつけてみよう。

やはりCマウントの周りの径が大きくてM4/3のCマウントアダプターに入らない。(APSだとイメージサークルが足りないのでなんとかM4/3で使いたい)
Cマウントは結局作り直すことになった。
Cマウントパーツは外し、Cマウントアダプターに干渉するところは切り落とし、新たにマウントを作る。今回は25mm‐52mmステップアップリングを改造、それにCマウントリングをねじ込み+接着をしてCマウントを作った。

問題2。レンズが奥まっているのだが、M4/3だと画像が鏡胴でけられてしまう。蹴られた部分をここも金ノコで切り落とす。
これで、せっかくのFUJINONの銘板がなくなってしまった。それでもレンズまで深いのでフードの効果はある。
問題3。フォーカスは重めで、動かしにくい。
3Dプリンターで作ったギザギザリングを追加する。いっぽう絞りは軽すぎなので、これもリングを追加する。

アルミ鋳物の鏡胴に合わせて無骨なデザインにしようと思ったのだが、もうちょっと洗練させた方が良かったな。カタログで見るスペックは画像サイズはΦ16mm。じっさいにはM4/3をギリギリカバーしている。写りを見てみよう。





写りは高品位ですばらしい。開放f1.4でも周辺以外はシャープで立体感がある。4隅が暗くなっているがレンズスペック外なので、それは仕方がない。それでも大崩れしないのでM4/3でもつかえる。
開放だと周辺は少しフレアーがかる。下は左下の拡大だが、非点収差(鳥が羽を広げたような収差)は結構ある。

ボケは二線ボケの傾向はないようだが、ざわつく感じ。(非点・コマ収差のせい?)



クローズアップでは、イメージサークルに余裕ができて、蹴られは目立たなくなる。最短撮影距離は40cmくらいだ。


絞りは大変ユニーク。f8くらいまで普通に絞られるのだが、途中からNDフィルターが出てきてどんどん暗くなる。最小はTナンバーでいうとT1500だそうだ。なんにつかうのか?
日中スローシャッターでも撮ってみるか。

T100くらいまで絞って、1/3sのシャッタースピード。コントラストが低くなって眠い感じ。内蔵NDフィルターは面白いけど画質に対する影響も大きい。

さて、このフジノンTV 25mm f1.4、シャープでキレがあり良いレンズです。開放時は4隅にいくにしたがってフレアがかってきますが、解像は維持しています。描写はさすがフジノンですが、頑丈そうなアルミ鋳物の鏡胴は重く、フードがいらないほど寸法も大きいのは欠点です。といっても重さ210g全長57mmですが。

ボケにくいM4/3ですが、f1.4はそれなりのボケを作れます。描写も開放から使えるので気に入って結構使っています。






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