極細レンズだから撮れること。COSMICAR TV PINHOLE 6.2mm f2. Photographs that can be taken with a very slender lens.

 COSMICAR TV PINHOLE 6.2mm f2は、リレーレンズをつかうことで、とても細い鏡胴を実現した特殊レンズである。ピンホールのような穴からも撮れるということで、名前にピンホールがついているが、レンズの代わりにピンホールを使って写真を撮るピンホールカメラと紛らわしい。

ちゃんとレンズが入っていて、6.2mmのレンズで写した実像をリレーレンズを介して拡大、カメラに結像させる仕組みだ。顕微鏡や天体望遠鏡と同じ仕組みで、モニターでは上下左右が反転してしまう。

オークションで安く落せたのだけど、よくみるとフォーカスは固定でマウントはCSマウントがついていた。CSはCマウントよりも5mmフランジバックが短いマウントで、そんなアダプターは(PENTAX Q以外には)存在しないので、Cマウントに改造した。

フォーカスはCマウントを緩めることにする。クローズアップだと緩めすぎて脱落しそうなので、Cマウントネジも延長した。バックフォーカスが短くなるが、NIKON1J1やPANASONIC GM1を使う分には、電子シャッターなので問題ない。


見事に細長い。この細さがクローズアップ時のポジショニングに効いてくる。ふつうのレンズでは撮れない写真が撮れそうだ。
ニコン1の1インチセンサーでも大きく蹴られる。左右を切ってスクエアにしてもこんなもの。スペック的には1/2インチセンサー対応くらいだろう。モニターには上下逆さまに写っていてフレーミングは苦労する。パナのGM1ならばデジタルズームでトリミングできるので、それでいこう。
2倍のデジタルズームで撮っているが、描写は意外といい。色はかなり濃い目だが、ディテールまでしっかりと解像している。

画角は広角24mmくらいの感じなので、かなり接近して撮ることになる。そのときにどこにでも突っ込めるこの細さが効いてくる。ぐるぐるボケがしっかりとでた。

公園の古い大砲の口に突っ込んで撮った。大砲弾に回転を与えるライフリングが写っている。このレンズの本来の用途に近い使い方だろう。

花の中に突っ込んでおしべをとる。虫になった気持ち。このレンズのスペックはよくわからないが、近距離でもきちんと解像している。これでレンズ先端から6cmくらい。



COSMICARはPENTAX系の産業用レンズブランドだが、PENTAXレンズ同様に発色が良い。


先が細いと、「虫の目レンズ」的に使えそう。
残念ながらもう冬なので、公園にもあまり虫はいなかったが、お腹の大きな女郎蜘蛛がいた。撮ってみたけど、まだ通常レンズ的な撮り方だ。もっと工夫して虫の視点で撮りたい。

もう一つ、動画で突っ込んでいくと面白い映像が録れそう。これももう少し勉強。

ポジションを工夫しながらの撮影はとても楽しめた。いっぽう、逆さまのモニター画像はフレーミングが難しい。うまく反転させる方法はないだろうか。








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