トリプレットの魅力 ライカの3枚玉 Hektor-P2 85mm f2.8


カメラ界のトップブランド、ライカのトリプレット、3枚3群のレンズである。でもこれはスライドプロジェクター用。しかも一番安いやつなのである。昔持っていたプロジェクターレンズを改造した。
 フォーカスできるようにヘリコイドアダプターを介してEマウントについている。軽くて操作性は悪くないけど、細長く弱っちくてかっこ悪い。レンジファインダー用の望遠レンズも細長いのが多く、やはりかっこ悪い。望遠レンズは太くてごつくて男らしくないとかっこよくない。そういうのは重くて嫌いだけれど。
 さて、a7につけて撮影してみる。スライドプロジェクターにボケは関係ない。だからこのレンズの評価で、ボケ味が汚いなどというのはいちゃもんに近い。


絞りはないので、開放F2.8で撮る。やわらかい描写でハイライトが思いっきり滲む。ポートレートに向いていそうだけどボケが硬くて汚い。前に撮った時は曇天でコントラストが低く、気にならなかったけど、晴れると本当に汚い。ちょっとしんどいと思って、一段絞ることにした。レンズの後ろに穴をあけた紙で、F4相当の絞りにする。

f4に絞ると、ボケも安定する。本物のライカのトリプレット、エルマー90mmがf4なのを思い出した。画角が狭くても3枚玉では、F2.8は無理をしているのかもしれない。



ボケはきれいとは言えないが、汚く崩れてもいない。程よい滲みで、やわらかいけどよく解像している。色もきれい。85㎜といこともあわせてポートレイトに向いているようだ。

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