OLYMPUS NEWPIC XB トリプレット レンズの魅力 OLYMPUS 24㎜ f4.5


美しいプロダクトとはどのようなものか。答えの一つに「ミニマム」という考え方がある。最小限の要素で性能を追求することは、美しいことである。写真レンズでは凸凹凸の三枚で構成されたトリプレットがそれにあたるだろう。写真用のレンズはトリプレットの発明ではじめて大きな収差を修正することが可能になり、それによって完成したといえる。そしてその後は、わずかに残された像面湾曲などを4枚構成(テッサータイプ)で補正したり、より画像を明るくするためにゾナーやダブルガウスに進化してきた。ところが進化するのはレンズ構成だけではない。素材も進化する。ガラス素材の進化で、もともとのトリプレットの性能が上がり、ミニマムな明るさでよければ4枚構成にする必要がなくなってきた。
さて、このレンズは1999年のAPSフィルム用のトリプレットである。現代の設計でしかも明るさもf4.5とミニマムだ。カメラは、まったく、美しくないが(https://www.olympus.co.jp/jp/news/1999a/nr990323npxbafj.html)、レンズはミニマムで美しい。精緻なデジタルカメラで使ってみたい。分解してヘリコイドアダプターに装着する。絞りはさらに絞って、F8相当にしてしている。

周辺はデジタルとの相性で色かぶりをしているが、よく解像している。特に中央の自転車は解像といい雰囲気といい完璧に写っている。


近距離ならば周辺の色かぶりも気にならなくなる

近くに主題を持ってくるのならば、とてもいい。解像度、浮き上がりや立体感がよくて雰囲気よく仕上がる。3枚レンズ、トリプレットが究極なのではないかという気がしてきた。

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