FUJICA ST-F FUJINON 40mm F2.8 EOSに改造レンズ Converting for EOS

 A compact film camera lens converts for SLR "EOS".(But EOS has too long back-focus to focus infinity)
今回のテーマは、一眼レフにコンパクトカメラのレンズを改造して装着すること。
 もちろん一眼レフにはファインダーのミラーのために長いバックフォーカス(レンズの後ろの空間)が必要である。コンパクトカメラはミラーがないからレンズのバックフォーカスを短くできて、コンパクトになる。だからふつうはコンパクトカメラのレンズを改造しても一眼レフにつけることは無理なのだけれど、普通じゃないカメラならばどうだろうか。

さあ、普通じゃないカメラNo1候補にもなるFUJICA ST-Fである。小学校のころ一眼レフが欲しくていろいろみていたけど、29800円でこれが一番安かった。でも子供心に?がいっぱい浮かんで候補にはならなかった。買わなくてよかったと思う。まずレンズ交換ができない。つぎに絞りやシャッタースピードのコントロールができない。これは基本コンパクトカメラ。安い一眼レフではなくて、安いコンパクトカメラに一眼レフのファインダーを付けたものなのだ。(結局中学生になった時にリコーXR500を買てもらった。これはまっとうないいカメラだった。)
 とはいえフルサイズの一眼レフだから、ミラーが動くスペースは確保してある。フジフイルムのコンパクトカメラは38mmのレンズを使うことが多いが、これは40mm。2㎜伸ばすことでバックフォーカスを確保しているのだろう。
 これを組み合わせる候補はEOS、CANON EF-Sマウント。フランジバックが44mmバックフォーカスが39mmくらいでニコンFマウントよりも2.5mmみじかい。しかもAPS用のEF-Sではバックフォーカスが36mmくらいになっている。
 この2つの組み合わせならば無限遠がでるのではないか?

さっそくFUJICA ST-Fを分解だ!

 これは本当に伝統ある富士フイルムが設計したカメラなのだろうか。天才的シンプルさと、いい加減な場当たり的設計が組み合わさっている。
 ミラーと絞りとシャッターが 一つの部品でできていて、機械的にプログラムオートも組み込まれている。レンズシャッター機構よりもシンプルで、天才的だ。とてもおもしろく、分解して機構を読み解くのにワクワクした。
 一方カメラの組み立ては場当たり的に接着剤を多用していて、いまでは劣化してファインダーもレンズの固定も終わっている。天才的と未熟な感じの組み合わせは、ベンチャーの製品みたいだ。
 さあ、とにかくレンズをとりだしてみよう。

 レンズを分解するには、フォーカスのゴムをはがしてネジを外す。あとは簡単にレンズまで分解できる。

このレンズをEF-Sマウントに乗せてみる。実際にはレンズやフォーカスリングは組み付けていない。完成イメージ。


さて、EOS kissにつけて無限遠はでるか。

残念。無限遠は出ません。一番遠くにしてもフォーカスはこのあたり。無限遠には2㎜程バックフォーカスは足りませんでした。やはり、レンズ改造はミラーレスだけの遊びなのか。と思った次第です。

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