京セラTD Tessar 3.5/35 T*

ジャンクボックスで、ツァイスのマークと目が合い、とりあえず買ってしまった。安いし。

レンズは名機だった、京セラTDだ。あこがれていたテッサーの名前にグッとくる。このフィルムコンパクトカメラのレンズを現代のデジカメで使いたい。

SONY NEX-5Rにつけられるように、改造することにした。

壊れているカメラを分解する。フラッシュの感電さえ気を付ければ簡単だ。レンズを取り出す。

小さい!

35㎜でF3.5だから直径10㎜しかない。これでちゃんと写るのならば、便利なレンズになりそうだ。
でもこのままではフォーカスも絞りもなにもない。



フォーカスをどうするか。MFになるので、操作感が重要だ。Mマウント用ヘリコイドアダプターを使うことにする。

KIPON製を購入。レンズの50倍の値段したことは考えない。もう忘れた。

このアダプターのヘリコイドでフォーカスを合わせができる。

絞りはどうするか。オリジナルはビハインドシャーター兼絞りで、つかえないからはずしてしまった。

 ツァイス・テッサーは優秀なレンズだが、テッサーは開放で使うものではないだろうという固定概念がある。最初に発明されたクラシックテッサーは開放f6.3だった。

そんなことから、絞りはだいたいf5.6くらい、固定絞りにした。現代のデジカメはISOの自由度が高く、固定絞りでも困らない。

取り出したレンズをMマウントのボディキャップに固定する。アルミワッシャーの銘板をつけて気分を出す。楽しくなってきた。どんな写りをするだろうか!


テッサーはわずか4枚のレンズからできているシンプルな構成が特徴だ。マウントアダプターにつけても、とても軽くてコンパクト。NEXにつけるとまさにコンパクトカメラ。

サイクリングに持ち出してみる。

さすがツァイス!よく写る。いい空気感。写りはテッサーらしくシャープで硬調。クール。
実は、ピクセル等倍で見ると解像度はそれほどでもない。この辺はテッサーの特徴そのもの。




一人分にしては少し料理の量が多いが、テーブルフォトもいい感じ。
F5.6固定でも、問題なし(お店が明るかったからISO200)。

本来の設計よりも近距離(コンパクトカメラの最短距離は1mくらい)だけど、気持ちよく写る。収差変動の少ないテッサーはマクロレンズにも使われていた。

小さくてよく写る。楽しいレンズだ。



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